Supreme Court Appeals / Petitions for Acceptance of Final Appeal
高等裁判所において不利な判決を受けた場合であっても、それによって直ちに全ての法的手段が尽きるとは限りません。民事事件については、一定の要件の下で、最高裁判所に対する上告又は上告受理申立てを行うことができます。
もっとも、最高裁判所は、第一審及び控訴審と同じように証拠を一から評価し、事実関係を改めて審理する場ではありません。最高裁で争うためには、高等裁判所までに形成された事実関係を前提としながら、原判決にどのような法律上の問題が存在するのかを見極め、それを最高裁判所が判断すべき法的問題として再構成することが不可欠です。
SAKURA法律事務所では、高等裁判所判決に対する最高裁判所への民事上告及び上告受理申立てについて、事件記録の検討、上告の可否及び法的論点の分析、上告理由書・上告受理申立て理由書の作成、最高裁段階からの訴訟代理その他の対応を行っています。
高等裁判所で敗訴した場合、担当弁護士から「最高裁に上告しても難しい」と説明を受けることは少なくありません。その背景には、最高裁上告審の制度そのものがあります。民事訴訟法上の上告は憲法違反や一定の重大な訴訟手続上の違反等を理由とする制度であり、上告受理申立ては、判例相反その他の法令解釈に関する重要な事項を含む事件について、最高裁判所が受理することのできる制度です。
したがって、「証拠の評価が誤っている」「事実認定が間違っている」という主張をそのまま繰り返すだけでは足りません。原判決のどの法的判断に問題があるのか、その判断が既存判例とどのような関係にあるのか、従来の法解釈では十分に解決できない問題が存在するのか、そして、その問題について最高裁判所が判断を示すべき理由は何かを、一つの法律論として構築する必要があります。
当事務所所属の金山直樹弁護士は、上告審で求められるのは、事実関係を「高度な法律問題へと昇華させ、法律構成として再構築する能力」であると表現しています。個別事件における事実関係を、最高裁判所が取り上げるに値する法律上の問題へと高めることが、上告事件における重要な作業となります。
当事務所が最高裁上告事件を受任する場合、従前の代理人が構築した主張をそのまま前提とするのではなく、第一審判決、控訴審判決、当事者双方の準備書面、証拠、証人尋問その他の記録を改めて確認し、原判決の法的構造をゼロベースで検討します。依頼者から直接お話を伺うことも重視し、長期間の訴訟の中で記録に埋もれた事件の核心を探ります。
最高裁判所には調査官が置かれ、上告事件等について調査し、裁判官の審理を補佐しています。上告理由書・上告受理申立て理由書では、原判決のどの法的判断が問題なのか、従来の判例とどのような関係にあるのかを、冒頭から明快かつ簡潔に示すことが重要です。
金山弁護士がいう「多忙を極める調査官の知性を刺激してその関心を引く」という視点は、単なる技巧を意味するものではありません。事件の核心を正確に抽出し、高度な法律論を、読み手が短時間で理解できる構成と文章に落とし込むことを意味します。
原判決が最高裁判例と相反する場合には、その抵触関係を明確に論証します。他方、原判決が既存判例や通説を形式的に適用した結果として、なお看過できない不合理が生じている場合には、判例・学説を全体的構造の中で捉え、そこに通底する理論を発見し、その理論を起点として判例をさらに展開・発展させる道筋を検討します。
その際には、社会や取引の変化を踏まえた「法の発展(法の創造性)」という視点も重要です。最高裁判決が将来の裁判実務や社会に与える政策的インプリケーションまで視野に入れ、当該事件について最高裁判所が判断を示す法的・社会的意義を検討します。
高等裁判所の判決に対する上告又は上告受理申立ては、判決正本を受け取った日又は受け取ったとみなされる日の翌日から起算して、原則として2週間以内に行う必要があります。その後も、理由を当初の書面に記載していない場合には、裁判所から所定の通知を受け取った日又は受け取ったとみなされる日の翌日から起算して、原則として50日以内に理由書を提出しなければなりません。
その限られた期間に、第一審から控訴審までの大量の訴訟記録を精査し、判例及び学説を調査し、原判決の問題点を抽出し、最高裁判所に提示する法律論を構築する必要があります。最高裁まで争うかまだ決めていない段階であっても、判決正本がお手元に届いた後、できる限り早い段階でご相談いただくことをお勧めします。
第一審及び控訴審を別の法律事務所又は弁護士が担当していた事件について、最高裁判所への上告又は上告受理申立ての段階からSAKURA法律事務所へご依頼いただくことも可能です。最高裁では、それまでの訴訟とは異なる観点から事件を再検討する必要がある場合があるため、第三者の視点から原判決と記録を改めて検討することに意味があります。
現在の代理人から「上告しても難しい」と説明を受けた場合であっても、「この判決で本当に終わりなのか」「別の法律的観点から原判決を検討してほしい」とお考えであれば、ご相談を承ります。
SAKURA法律事務所には、長年にわたり大学で法学研究及び教育に携わってきた弁護士や、裁判官として裁判実務を経験した弁護士が所属しています。案件の内容に応じて、研究者として培われた法理論の視点と、裁判実務を踏まえた視点の双方から原判決を検討し、最高裁判所に提示すべき論点を絞り込みます。
上告事件において重要なのは、書面の分量ではありません。膨大な訴訟記録の中から本当に重要な問題を見いだし、その問題がなぜ当該事件だけにとどまらない法令解釈上の重要性を有するのかを、明確かつ説得的に示すことです。
高等裁判所判決後の初期相談、上告又は上告受理申立ての法的可能性の検討、従前の訴訟記録の分析、関連する判例・学説の調査、上告状及び上告受理申立書の提出に関する対応、上告理由書及び上告受理申立て理由書の作成、最高裁段階からの訴訟代理その他の対応を行っています。法人間の商事紛争、会社関係訴訟、金融・投資関係紛争、不動産訴訟、契約紛争、損害賠償請求その他の民事事件について、事件の内容を確認した上で対応の可否を検討します。
もっとも、最高裁上告事件は極めて限定された要件の下で審理されるものであり、上告受理又は原判決の破棄を保証することはできません。事件記録を検討した結果、最高裁において争うための十分な法的根拠を見いだすことが難しいとの見解をお伝えする場合もあります。
最高裁判所への民事上告、上告受理申立て、上告理由書・上告受理申立て理由書の作成、最高裁段階からの訴訟代理その他のご相談は、SAKURA法律事務所までお問い合わせください。
お問い合わせの際には、「最高裁上告事件に関する相談」である旨、高等裁判所の判決言渡日、判決正本の送達日、現在の代理人の有無その他分かる範囲の情報をご記載ください。上告期限が迫っている場合には、その旨も併せてお知らせください。
なお、お問い合わせ又は法律相談のお申込みをいただいたこと自体により、上告又は上告受理申立ての法定期間が停止又は延長されるものではありません。期限が迫っている場合には、現在の代理人又は判決をした裁判所にも直ちに期限をご確認ください。
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代表弁護士 道下 剣志郎